ロボット社会の未来について講演しました。

  • 2017/01/12 更新

DSC_0114.JPG

  本日は青森県の弘前商工会青年部にお招き頂き、これから来るロボット社会の未来について講演させて頂きました。

 講演のタイトルは「未来を見据えてチャンスを掴む方法」です。

 20170117102847.JPG

 「シンギュラリティ」や「特異点」という言葉は聞いたことがありますか?

 「2045年問題」はご存知でしょうか?

 これからテクノロジーの進化が著しく起こり、世の中が大きく変わる革命期だと言われています。

 その進化のスピードは著しく、グラフにすると指数関数的な伸び方をしています。

 始めはなかなか進化のスピードが遅いのですが、その進化が始まるとまるでグラフが垂直の壁を登っていくような伸び方をしていきます。

 

 人間はIQが100あるとかなり頭がいいと言われています。

 歴史に名を残す天才、アインシュタインやレオナルドダビンチはIQが200あったと言われています。

 現在の人工知能AIのIQはまだまだ到底人間には及びません。

 しかし、10年後の2027年の人工知能AIのIQはいくつぐらいまで行くと思いますか?

 

 人間を超える?

 いやいや。そんなレベルではありません。

 アインシュタインなどを遥かにしのぐ、IQ=10,000まで到達すると言われています。

 その10年後にはIQが1億を超え、2045年には全人類の知性を超えてしまいます。

 

 これが世にいう「2045年問題」で人類は初めて核兵器を開発した時と同じように

 果たして本当にAIをコントロールできるのか分からなくなっているのです。

 人間はロボットに無限の知性を与えてしまってひょっとしたら人類がロボットに支配されてしまうかもしれない懸念が本当にあるのです。

 

 こんなお話をすると荒唐無稽で非現実的と思うかもしれません。

 それでは少し、現実的なお話をしましょう。

 

 2020年までに自動車各社がメーカーの威信をかけて「自動運転を実用化する!」と宣言しています。

 2020年まであと3年しかありません。

 外に出てみると無人の車が走っている。

 本当にそんな現実が来るのでしょうか?

 ひょっとしたらオリンピック会場から選手村までの選手の送迎を道路を封鎖してデモンストレーション的にやるかもしれません。

 でも一般的になるにはもう少し時間がかかるかもしれません。

 では仮にその「自動車の自動運転」が10年遅れの2030年に一般的なものになったとしましょう。

 

 その瞬間に全世界の何千万人という「ドライバー」という仕事をしている人たちが職を失うのです。

 このようにテクノロジーの進化で職を失う事を「テクノ失業」といいます。

 

 これからすさまじいスピードでテクノ失業する人が増えると言われています。

 

20170117102848.JPG

 

 お父さん「大人になったら何になりたい?」

 子供「僕はね、○○になりたい!!」

 このようなやりとりをよく耳にしますが、その子供が大人になる頃にはその仕事の○○がなくなっている可能性が6割もあるそうです。

 子供たちは無邪気に答えますが、時代の変化が早すぎて大人になるころにはその業界自体がなくなっているのです。

 

 ではそんな時代に私たちはどのような教育を子供たちにしたら良いのでしょうか?

 それは変化に強い子供を育てる事だと思います。

 

 PDCAという言葉は聞いたことがあると思います。

 Plan Do Check Action の頭文字です。 

 自分で計画を立てて、自分で自発的に行動し、自分で分析して、自分で改善する。

 そしてその改善案をもとに自分でもう一度計画をたてる。

 

 このような論理的思考能力を身につける事がとても大事だと言われています。

 もうご存知だと思いますが、文部科学省は2020年にセンター試験を廃止して「暗記教育」を廃止します。

 その代わりに「問題解決能力」を問うような出題にかわるそうです。

 また2020年には全国の小・中学校でプログラミングが義務教育になります。

 

 このプログラミングという作業はPDCAそのものだと私は考えています。

 少しでも間違っているとロボットは思った通りに動いてくれません。

 それを分析して改善していく。

 この論理的思考能力は、子供たちが社会に出てから必ず役にたちます。

 20170117102849.JPG

 「私の業界は大丈夫でしょうか?」

 このように思う方は沢山いるかと思います。

 先を見据えてただ「不安」に思うのではなく、変化はチャンスなのでこれを前向きにとらえて

 風向き・潮の流れを読み、そこに先回りするような計画を立てれば良いと思います。

 

20170117102850.JPG

 私の大好きな話にインドの僧侶の話があります。

 ある旅の僧侶が貧しい村で釣りをしていたそうです。

 大漁で沢山魚が釣れました。

 その周りに沢山おなかをすかせた子供たちが集まります。

 「1匹でいいからそのお魚をください!僕たちもう3日も食べていないんです。」

 僧侶はその手を払い、魚をあげませんでした。

 

 その代わりにその旅の僧侶は子供たちに釣り道具の作り方、釣りの仕方を教えてその場を去ったそうです。

 

 これから始まる大きな変化を前に、子供たちに必要な教育は釣竿を渡す事だと思います。

 シンギュラリティや特異点を前に私たち人類は本当にどうなるか分からない霧の中にいます。

 その霧を子供の手を引いて抜けさせてあげるには予測が不可能です。

 ならば釣竿を子供に預けて自分で考えさせる。

 これこそが私たちが子供たちに対してしてあげられることなのではないでしょうか?

 

20170117102851.JPG

 

 私は個人的にはこの大きな変化はとても楽しみです。

 先日、「ドラえもん」を読みながら鳥肌がたちました。

 これも技術的にできる!これももう少しで出来る!って。

 

 私たちが思っているよりも、未来は遠くはないのかもしれません。

 

 石原潤一

 

 

 

 

無料体験に申し込む!